京都市左京区のすみれやさんで「ちいさな生け花講座 一器一花でよいという提案」を開催しました。器ひとつに花一輪。簡単そうで奥が深い、一輪挿しのコツを習得しましょうという内容。剣山などは使わない「なげいれ」の講座です。すみれやさんは乾物と生活雑貨のお店なのですが、食器や籠などの古道具も扱っておられます。スタッフのやほさんが担当されているこの古道具、すごく可愛いのです。とてもいいなぁと思うのが、どれも本当にきれいに磨かれていること。籠も、古いけれどきれい。やほさんの「古道具愛」がじーんと伝わって来て、おまえいい人に見つけてもらえて良かったね、と話しかけたい気分です。そんなすみれやセレクトの花器にぜひ「試しいけ」させてもらいたい!とご相談したところ、快くOKしてくださりました。さらに、すみれやのご近所の古本と雑貨のお店「福」さんからも花器を提供していただきました。ありがとうございます。

この日は午前の部と午後の部、合わせて10名の方が参加してくださりました。冬ならではの植物と素敵なちいさな花器たちに囲まれて、楽しくないわけがありません。花材は桐、南京はぜ、山帰来(さんきらい)、木瓜(ぼけ)、クリスマスホーリー、菊。枝ものは、少量で売っているということがあまりありません。こういった機会だと、参加者の皆さんで大きな枝をシェアできるので良いですね。桐が冬らしくて可愛かったなぁ。私の背丈ほどある大きな枝を仕入れました。私も1人じゃちょっと買えないので、嬉しい♪

なぜ「なげいれ」は花留めなしで留まるのか、器とお花の黄金バランス、仕上げの方法などを説明しながらすすめていきます。全く初めてという方がほとんどですが、以前習っていましたという方もちらほら。今回初参加の方も以前池坊をされていたことがあるそうですが、「なげいれ」に興味をもってお申し込みくださったとのこと。「なげいれ」、来てるのかも。剣山との生け方の違いも、少しお話させていただきました。お好きな器とお花を選んでいただき、完成したちいさな生け花作品たちが並ぶと、毎回感激します。それぞれ違った魅力があり、本当に素敵です。講座に参加してくださったすみれやのスタッフ春山さんは「毎日時間に追われてきた中で、2時間お花に集中できた貴重な時間」と言ってくださり、すごく嬉しい。頭の中に何本もレールを敷いて、あれしてこれして、と日々を過ごしておられる方は多いと思います。そういうことは一旦仮置きをして、お花に没入するひとときはとても気持ちがいいです。生け花って伝統文化だとか芸術作品だとか、その歴史や出来上がったモノがフォーカスされることが多い。でも作品を完成させるプロセスにこそ魅力と面白さと学びがあると私は思います。ご参加いただいたみなさま、すみれやさん、ありがとうございました。すみれやさんでは、次回4月に開催したいなと思っています。

 

admin

光川 貴風 正統則天門華道 師範

滋賀出身、京都在住。1984年生まれ。6歳より生け花をはじめる。京都精華大学卒業後、京都の老舗仏具メーカーに勤務。25年あまり続けてきた正統則天門華道の型を軸に、現代の暮らしになじむ生け花を提案しています。

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